兵士の正義

元陸軍中尉のクリント･ロランスは、悪名高き軍事刑務所、レヴンワース刑務所で殺人の罪のために禁錮19年間の刑に服している。第１章では、アフガニスタンの危険で複雑な戦争事情とともに、ロランスや小隊の隊員たちの複雑に絡み合う背景を解き明かしながら、人々の人生を大きく変えてしまったアフガニスタンでの事件を明らかにしていく。

2012年７月、ロランスはバイクに乗っていたアフガニスタンの３人の民間人に向けて発砲するよう小隊に命令し、２人が死亡した。この事件と当時の状況に対する証言は、ロランス、小隊の隊員たち、そして被害者の親族の間で互いに食い違っている。それぞれが事件の直後に感じたことと、自身の人生にどのような影響を与えたかを真剣な表情で振り返る。そして現在、ロランスの新たな弁護士、ジョン･マハーが有罪判決を覆すために立ち上がる。

ロランスの家族の思いを受け止めたロランスの現在の弁護士、ジョン･マハーは、軍法会議の裁判を再検討した。彼は軍事裁判へと至る手続きを分析した上で、最初の弁護士、ガイ･ウォマックと検察を批判する。すると一連の出来事を再検討したウォマックと、軍法が専門の大学教授、エリック･カーペンターがマハーの主張に反論する。カーペンターが陸軍の判断を支持する一方で、アフガニスタンの民間人たちも果たされるべき正義について語る。マハーが有罪判決を覆そうと徹底的に調べていくうちに、無実の証明につながるかもしれない、決定的な新事実を発見する。

ロランスの弁護士、ジョン･マハーが上訴を行うために引き続き調査をしていると、事件の当日に起きていた新事実がさらに明らかになる。しかし、ロランスの希望が薄れていき、支援者たちは保守系メディアを通して政治的なサポートを得ようとする。小隊は、事件が正しく報道されていないことに反論し、事件の事実やメディアが果たすべき役割と、世論が下す判断について熱心に訴える。

ソンミ村虐殺から50年が経った日に、陸軍がロランスの上訴を棄却したことにより、２つの事件が比較されることに。こうして上訴の選択肢がなくなると、ロランスの支援者たちは、民間法廷に軍事司法制度を訴える。一方、事件の目撃者が指令系統について明らかにする。そして驚くべきことに、小隊の１人がマハーと面会することになる。ロランスと彼の家族が2019年秋の仮釈放と大統領の恩赦に希望を抱く一方で、彼の有罪を確信する者たちは釈放の可能性に不安を抱く。ロランスの事件は関係者にどのような影響を与えたのか。さらに、戦争における正義という矛盾や、兵士１人ひとりが受けた心の傷の大きさなどについて、それぞれが思いを巡らせていく。

クリントの事件に進展があった。

Academy Award-winning filmmaker Steven Soderbergh and executive producers Paul Pawlowski and David Check tell the story of First Lieutenant Clint Lorance.